此処一番で勝負するのは何も下着だけとは限らない
20歳の時、マスト ドゥ カルティエの長財布を使っていたのですが…
ある人の一言で、使うのを止めます。
「財布の価格の倍の現金を常時入れておく事が出来なければ、その財布を持つ資格がない」
と。
つまり、人間と同じで幾ら外見を着飾ってみても、中身がスカスカなら他人から見透かされるって事です。
女子高生が、モノグラムの財布を持っていても多くは数千円の所持金しか財布に入っていない事実が、他人から白い目で見られる主な要因です。
そんなこんなで、それから暫くの間は輪ゴムで紙幣を束ねて持っていました。
どうして、輪ゴムだったのか?は今となっては思い出せません。
ところが、紙幣の枚数が残り少なくなるとゴムの力に負けて紙幣が丸まるので、
「どうしたものか?」
と、思案していたのですが…
一見では何処のブランドだかよく分からないので、シルバーのマネークリップを使うようになります。
カルティエのバーガンディが似合う男に成るまでは…
FILE021のテーマは、
『源氏シリーズ』を装備して、その時を待つ
…です。
前回、オッサンの財布選びについてお話しました。
育ちの良さそうな革財布を持つ。
これが、武器になります。
そして、
財布には、他のファッションアイテムにはない別の一面があります。
財布の中身が、所有者の内面を炙り出します。
「会計時、貴方の財布は見られてる」
なんて、財布関連のキャッチコピーでよく見聞きしますが、実は財布以上に財布の中身を見られています。
…というか、見てました。
財布は、経済力がモロに写し出される鏡です。
これが、防具になります。
財布に入れるものといえば…
まずは、現金。
鎧です。
戦場に無防備で行く人間がいないように財布に現金を入れない人間もいません。
入れたくてもパチンコや競馬でボコボコにやられて、給料日前には入れる金が無い人間は周りにも数名いますが…
最近は、
『キャッシュレスの時代到来』
と、いわれるようになったとはいえ、アフターの帰り際キャバ嬢に握らせるタクシー代は、現金じゃないと都合が悪いわけです。
会社のタクシーチケットを自由に使える人は、別ですけど…
今の日本の治安状況を考えると、オッサンが路地裏で後ろから
「ホールドアップ!」
と『オヤジ狩り』に会う確率は、森の中で熊さんに出会う確率とそう変わらないので、財布の倍の金額とまではいいませんが最低でもその高級な革財布が買えるくらいの現金は常に入れておくべきです。
イケてるオッサンなら…
次にカード。
兜です。
財布のカードホルダーにカード類を一切入れない人は、殆どいないと思います(入れない方が、財布は型崩れしないんですが…)。
大抵の人は、何かしらのプラスチック製のカードを財布に数枚入れていると思います。
この5.5cm×8.5cmのプラ板次第で貴方の立ち位置が大きく左右されます。
キャッシュカードは、付き合う金融機関が各々違うので、都市銀行だろうが信用金庫だろうと構わないのですが、問題はクレジットカード。
クレジット=信用
クレジットカードは、名義人の信用を担保しています。
なので、クレカなら何でも良いというわけではなく…
発行会社のランク×一般、ゴールド、プラチナ…等のカードのグレードで、そのカードを貸与された人間の信用力が決定します。
国際ブランドは、VISA、マスター、JCB、AMEX、ダイナースの5種類。
似たような国際ブランドが付いたカードにデビットカードやプリペイドカードがありますが、クレジットカードと決済システムが異なる為、ここで言うクレカには含みません。
結論から言うと、イケてるオッサンになりたいのなら銀行系&プロパーカードのグレードの高いヤツを複数枚財布に忍ばせておく事。
AMEXとダイナースを除いて、最低でもゴールド。
想像してみてください。
カミーユ・フォルネの40万超のクロコの長財布に其処らにある年会費無料の提携カードや楽天カードの様な年会費2,000円(税別)のゴールドカードじゃサマにならないのです。
楽天ゴールドカードを空港ラウンジの受付カウンターで出しても、受付嬢は内心鼻で笑ってます。
財布とクレカのタッグマッチで、反則技の『ハズし』は通用しません。
正統派ストロングスタイルのみです。
財布は、金さえ払えば幾らでも高級品を買えますが、クレカはそうはいきません…
貴方の信用があってからこそなのです。
防御力の高い鎧と兜を装備する事こそ、貴方の格付けをAAAに引き上げる最短の近道なのです。
ただ…
貴方に信用力があり、むやみやたらにプラチナにグレードアップしてしまうと、年会費がトンデモナイ額になります。
年会費ビンボーになると、鎧がレベルダウンしてしまいますのでお気をつけください。
ここまでくればお察しだと思いますが、電子マネーなら未しもポイントカードを財布に入れたら、防御力は上がるどころか下がります。
また、財布の中に運転免許証やら健康保険証、マイナンバーカード等を入れている人がいますが、そんな物はとっととカードケースに移しましょう。
財布に入れるカードではありません。
これはあくまでも、財布というアイテムのステータスをMAX値までレベルアップする前提でお話しています。
『見せるカード』です。
しかしながら、億万長者ならいざ知らず一般庶民にとって買い物をした時のポイントの行方は非常に気になります。
ぶっちゃけた話、銀行系カードはポイント還元率が悪く、普段使いでポイントを貯める事に関しては流通系カードの足元にも及びません。
かといって、ただのオッサンの様に年会費無料のカードをあからさまに切っても防御力は全く上がらないし…
そこで、貴方に名案があります。
電子マネー、ポイントカードも含めた『貯めるカード』は、全てスマホに打ち込みましょう。
そういうアプリが、貴方の使っているカードにもある筈です。
スマホがAndroid端末なら、『おサイフケータイ』の決済カードにポイントを貯めているクレジットカードを指定するも良し。
これで、他人にカードの盤面を見られる事なくスマホ1つでポイントがサクサク貯まります。
題して、『押入れ作戦』
そう…
小中学校時代のある春の日、朝も早くから母親が家庭訪問に来る担任を通す部屋の人様に見られちゃマズい物を片っ端から押入れに詰め込んでいませんでしたか?
それと一緒です。
カードのポイントを貯める流通系カードと貴方のポイントを貯める銀行系カードを状況に応じて使い分けてください。
間違っても、何時もの癖で勝負所なのにスマホで「ピッ」っと会計しないように…