週刊 オサレのツボ

オッサンは読むべき服飾哲学

闇雲にロールアップしてもオシャレにはならない

 

季節が夏に近づいて、あちこちでハーフパンツを推してます。

 

膝上10cmが、理想の丈だそうです。

 

短くてもダメ、長くてもダメ。

 

そんなに細かく、指定してきて…

 

思わず、

 

「校則か!!」

 

と、叫んでしまいました。

 


暑いので、ハーフパンツを穿きたい気持ちも分かります。

 

ですが、

 

ハーフパンツをオシャレに見せようとすると、難しいのもまた事実。

 

それを無理矢理フォーマルアイテムなんか持って来るから、収拾がつかなくなります。

 

「何で、ドレスシャツ着るわけ?」

 

『シャツ+ハーフパンツ』

そのコーディネートは、中学生までやっていたボーイスカウトの制服を思い出します。

 


欧米のスナップ写真で、ハーフパンツを穿いた白人のオッサンが街中を颯爽と歩いている画像が添付してあるサイトとかありますが…

 

騙されては、いけません。

 

ガイジンだから、一見カッコ良さげに見えているだけです。

 

『欧米人は、カッコ良い』

 

という、何の根拠もない固定観念から来るものです。

 


暑いなら、Tシャツが一番。

 

オッサンは、無地Tに限るとか言われてますけど…

 

短パンに合わせるTシャツとか、無地だろうと胸元に『CALIFORNIA』と、プリントされていようとどっちでも良いわけです。

 

好きですか?

 

西海岸スタイル。

 

こんな、感じですか?


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あ~、違った。

 

これ、東海岸でした。

 

FILE026のテーマは、

パンツ丈の考察

…です。

 


貴方は、ネットでパンツを買った後に裾合わせをしますか?

 

短パン~クロッブドパンツは、やる筈もありませんが…

 

スラックス等は、長ければ裾上げテープやミシンを使って自分でやるか?リフォーム店に持ち込んで裾上げをしてもらうか?だと思います。

 

ところが…

 

センタープレスの入っていない、いわゆるカジュアルパンツの部類は無補正の長いまま穿いている人が多いこと多いこと。

 

特にジーンズに関しては、まず無補正です。


裾丈が長いと、足首周りがダブついてみっともない事この上なし。

 

ワイドパンツやストレートパンツだけでなく、裾幅が10数cmの細いスキニーパンツやテーパードパンツでも同じです。

 

そんな中、

 

技術や機材や費用も不要で、簡単に裾丈の調整が出来るのがロールアップ。

 

手軽なロールアップですが、捲り方1つでオシャレにもダサくもなる…というお話です。

 


ただのオッサンのロールアップって…

 

要は、持て余した部分を曲げて対処しているってだけなのですが。

 

昨今はクロッブド丈が人気で、ジャスト丈をわざと捲ってトレンド感を出したりもします。

 

気づきました?

 

手法は同じでも、目的が違うという事に。

 

●長い丈を詰めるのに捲る。

●オシャレに見せるのに捲る。

 

捲る前の裾丈の長さの違いが、後々のシルエットに響いてきます。

 


太ったオッサンで、ロールアップをしている理由の殆どは、股下の丈が長いからです。

 

パンツのサイズで、ウエストが大きくなればなるほど…

 

当然、パンツの総丈も長くなっていきます。

 

それで、

 

ロールアップをするのですが、10cm×2回とか平気で捲っちゃいます(それで、やっとハーフクッション)。

 

余っているから。

 

ロールアップは、2~3cmの細い幅で捲るから収まりが良いのです。

 

スッキリ見せるのが、ポイントです。

 

細い幅と、言っても…

 

20cmも長い裾丈を2~3cm幅で10回も捲っていったら、足首に浮き輪を着けたような状態になります。

 

ロールアップは、3巻きが限界です。

 

足首にコブが出来たシルエットは、スッキリとしてません。

 

ジャストレングスに裾上げをしてから、ロールアップをする。

 

これが、基本です。

 

 

 

クロッブド丈ではないジーンズの多くが、股下80cmを超えています。

 

日本人の平均体型で、股下が80cm超のパンツは長過ぎます。

 

裾上げ前提って事です。

 

細身のキレイなシルエットのジーンズなのに、足元がダブついている残念な人がそこらじゅうに沢山います。

 

人気ブランドの廃盤や品薄ジーンズで、飽きたらメルカリ出品しようとしているのなら、オリジナルのチェーンステッチの方が資産価値は高いと思います。

 

中古市場は、オリジナルをやたら有り難がる風潮があるので。

 

と、言うか…

 

先の売価の事を考えて、今は野暮ったい着こなしをするのはどうしたものでしょう?

 

オシャレに見せたいのなら、直ぐに自分サイズに裾上げしましょう!

 


長い丈のパンツの対処法として、ロールアップをしている太ったオッサンでしたが…

 

中年太りのオッサンを襲う『パンツの悲劇』は、これだけじゃなかったのです。

 

更なる悲劇が、次号で待っています。