週刊 オサレのツボ

オッサンは読むべき服飾哲学

ただのオッサンでも見違えてしまう配色パターンの妙

 

【日曜日の昼下がり、散歩をしていたら目の前の交差点で左折した車が横断歩道を渡っていた歩行者と接触し、そのまま走り去った。

 

目撃者は一人だけ。

 

慌てて110番すると警察がやって来た…】

 


そんな状況下で、駆けつけた警察に逃走した車の特徴をどれだけ詳細に伝える事が出来ますか?

 

車に詳しい人なら車種が分かるかもしれません。

 

また、とっさに起こった出来事でもナンバーの一部を覚えている人がいるかもしれません。

 

ただ、大多数の人は車の色しか覚えていません。

 

 

色は視界から入ってくる情報の中でも大きなファクターを占めています。


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色の選択は、服選びでまずは押さえるべきポイントなので、

 

FILE002のテーマは、

色使いを制する者は、オシャレを制す

…です。

 


カラーバリエーションをラインナップしている商品の多くは、白・黒・グレーのいずれかの色が入ってます。

 

ネイビー、ベージュ等の茶系…と増やしていくパターンもありますが、基本は白・黒・グレーのモノトーンです。

 

季節に関係なく、オールシーズン白・黒・グレーなのです。

 

これはどういう事か?というとメーカーサイドからしたら売りやすいって事です。

 

売りやすいって事は、万人受けするって事です。

 

万人受けするって事は、ハズさないって事です。


カラバリを展開している商品で、この3色が入ってない商品はあまりないと思います。

 

 

ベーシックカラーとも呼ばれている鉄板カラーなのですが…

 

衣服に無頓着なただのオッサンは黒や濃紺、濃いグレー等の暗い色を多用してくる傾向があります。

 

全体的にボヤっとして、

「なーんか、あか抜けてない…」

その様になりがちです。

 

黒と黒っぽいは違うのです。

 

モード系で全身真っ黒にキメるっていうのもアリっちゃアリなのですが、一歩間違えると黒子に様変わりするので、ビジュアル系バンドとその信者に任せときましょう。

 

一方、意識高い系のオッサンはファッションに対しての意識は高いのですが、ベクトルが明後日の方向を向いてます。

 

独自性を重んじるのか?

「そこで、白の革靴履きますか?」

とか、

「そこで、白のスーツ着ますか?」

など、白使いでこちらの予測不能な選択をします。

 

余談ですが、この人達はパイソン柄を愛用する確率が高く、

「その財布、週刊誌の裏表紙に載ってた怪しげな金運財布でしょ♪」

みたいな事もしばしばあります。

 


両者とも定番の鉄板カラーを使いながら、どうしてハズしているのでしょう?

 

それは、鉄板カラーの使い方が間違っているからです。

 

全体にメリハリをつけないからハズすのです。

 

今の季節なら黒のパンツに白のインナー、グレーのアウター3色で揃えたら、雑誌やカタログの何処にでも載ってるオーソドックスなパターンですが十中八九ハズしません。

 

陰影をつける事で、ファッション初心者でもそれなりに見えるパターンです。

 

定石インナーとアウターを陰影のない同系色でグラデーションにして上から被せてきているヤツがいたら、それはファッション上級者です。

 

初心者に一押しは、鉄板カラー1色に有彩色1色のツートンカラーでコントラストの強いバージョン。

 

特に、白は万能カラーでどんな色とも相性がよく、どんなシチュエーションでもハズれません。

 

唯一の欠点は、汚れが目立つ点です。

 

 

白のアイテムに、主張が強いパステルカラーを組み合わせると一味違う攻めるオッサンを演出する事が出来ます。


白が最強たる所以は、何色でも染まる柔軟性にありますが、同じ鉄板カラーの黒の場合は、何色にも染まらない強硬性が持ち味です。

 

黒と白の関係は、『北風と太陽』みたいな関係です。

 

 

 

カラーコーディネートは思っているほど難しいものでも何でもなく、雑誌等でプロがスタイリングしているモデルが着用している服の色の組み合わせパターンをそのままパクれば、同じ様な雰囲気を醸し出せます。

 

「パーソナルカラーが…」

 

気にしなくていいです。

 

誤解を恐れずに言うならば、個人別に似合う色『パーソナルカラー』とか、そんなものはないと思っています。

 

巣鴨辺りのお年寄りって、黒・チャコールグレー・茶の服を着ているイメージがありませんか?

 

フェラーリじゃありませんが、目が覚めるような真っ赤とか真っ黄色の服は、どのお年寄りでも似合いません。

 

赤は赤でもワインレッドや黄色でもマスタード系のトーンを落とした有彩色です。

 

逆に小学生は、ショッキングピンクやコバルトブルー等の彩度の高い有彩色が似合います。

 

桜色や水色等の落ち着いた色が似合う『いぶし銀』的なシブい小学生ってどうなんでしょう?

 

この様に世代別で似合う似合わない『ジェネレーションカラー』はあると思いますが…

 

『こっちのオッサンは緑!あっちのオッサンは紫!』

 

なんて事は、同世代の同性同士では考えづらいのです。

 

なので、

 

色の種類に関わらず、組み合わせにピンときたら迷わずにジャンジャン真似しましょう。

 

ただし、

 

多色使いは全体的に纏まり難いので、2色ないし3色に抑えるのがポイントです。

 

これで、貴方がイケてないオッサンと思われる事はないでしょう。